平成22年度の税制改正において、受取配当金の益金不算入の計算について、次の2つの改正が行われています。
(1)基準年度の改正
受取配当金の益金不算入額を計算する際の「控除する負債利子の額」は、原則法のほか、過年度(基準年度)の平均控除割合により計算する簡便法があります。
この基準年度について、改正が行われています。
<改正後の基準年度>
平成22年4月1日から平成24年3月31日までに開始した事業年度
※ 平成22年4月1日以後最初に開始する事業年度については、その開始する事業年度の1年間だけを基準年度とします。
(2)完全子会社株式等につき受ける配当等の額の全額を益金不算入
これまで、受取配当金の益金不算入制度において負債利子控除を行わない対象は、連結法人株式等に係る配当等に限定されていましたが、平成22年4月1日開始事業年度より、完全支配関係がある内国法人からの受取配当金について、負債利子控除を適用しないこととされました。